「死にたい」なんて言ってはいけない。
そんな空気の中で、言葉を飲み込んだ人たちがいる。
何度も自殺未遂を繰り返しながら、それでもどこかで生きようとしていた。
それは“生きたい”の裏返しだったのかもしれない。
今回紹介するのは、実際に自殺未遂を経験した当事者たちが語る“回復の転機”を描いた最新の研究。
「何があれば、生き直せるのか」――その答えは、意外なほど静かな“誰かの一言”や“関係”にあった。

自殺未遂を経験した人達が回復し、もう一度生きようと思えたのは何故だったのか、インタビュー形式で研究した論文が発表されたんだ!
「死にたい」は、“終わり”じゃなかった
ノルウェーで行われたこの研究では、複数回の自殺未遂を経験した人々に対して、
「なぜ自殺を選ぼうとしたのか」「なぜ思いとどまったのか」「どんなときに“生きよう”と思えたのか」を丁寧に聞き取っている。
語られたのは、死を選ぶほどの絶望ではなく、
「誰にも届かなかった助けて」という沈黙の悲鳴だった。

“死にたい”って言ってた人は、本当は”助けて”って言いたかったんだ!
心が救われたのは、「励まし」じゃなかった
研究に登場する人々の回復のきっかけは、
“治療”や“説得”ではなかった。
- ある看護師の本気のまなざし
- 何も言わずそばにいてくれた友人
- 「君がいてくれてうれしい」と言ってくれた誰か
どれも専門的な支援ではない。
でも、それは当人たちにとって「生きていてもいい」と思える最初の光だった。

生きる希望は専門的な知識や技術じゃないんだ。ただただ人としてあなたを思いやる心ひとつなんだ!

「生きる」は、戻ることじゃない。始めることだ
この研究は、回復を「元に戻ること」とは定義しない。
むしろ、「今までとは違う人生を“もう一度、歩み出す”こと」だという。
- 新しい仕事に就いた
- 信頼できる人と出会った
- 一人の時間を大切にするようになった
そんな「ほんの小さな日常」が、彼らを救った。
そして何よりも大切なのは、自分の声を取り戻すことだった。

生きるというのは自分の気持ち、自分の声、自分の居場所をもう一度手に入れ、歩みだす事なんだ!
“生きたい”と言えなかったあなたへ
この研究の参加者たちは、こう語っている。
「死にたいと思っていたとき、誰にも言えなかった」
「でも今、生きててよかったと、少しだけ思える」
だからもし、いま、言葉にならない苦しみの中にいる人がいるなら、
あなたに代わって、この記事が伝えたい。
「生きたいって、言ってもいいんだよ」
「俺たちは仲間だ」って、叫んでくれる誰かは、きっといる。

生きたいと言え!!俺たちは仲間だっ!!大丈夫。必ず明るい未来はやってくる!
出典
タイトル: Lifesaving Turning Points: First-person accounts of recovery after suicide attempt(s)
著者: Kristin Espeland, Birthe Loa Knizek, Heidi Hjelmeland
掲載誌: Death Studies, 2023年
全文リンク:PDFデータ
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